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DAY 03
3

踵で立つ

「頑張って立つ」から、「骨で立つ」へ。

Day 1 で足裏の三点を感じました。Day 2 で坐骨で座ることを覚えました。今日は立位――歩き出す直前の土台に入ります。

キーワードは「踵(かかと)」。これを外すと、その上にあるすべての動きが崩れます。

?なぜ踵なのか

立位での荷重ポイントは踵骨(しょうこつ)――踵の中にある大きな骨です。身体の構造を横から見ると、踵の真上に骨盤、骨盤の真上に胸郭、胸郭の真上に頭が乗っています。これは建築でいう「柱」と同じ、一本の軸です。

踵に乗れていないと、この軸が崩れます。すると身体は軸を保とうとして、ふくらはぎ・太もも・腰の筋肉で必死に補正します。「立っているだけで疲れる」人は、本当に筋肉で立っているのです。

逆に、踵にスッと乗れると、抗重力筋(身体を自動で支える筋肉群)のスイッチが入り、力を抜いても立っていられる状態になります。

病院で言われがち

「足腰が弱いからスクワットを」

実はこう

スクワットの前に、踵に乗る感覚がないと、太ももばかり鍛えて膝を痛める

!今日のワーク(約2分)

  1. 足を腰幅に開いて立ちます。
  2. 重心を少しだけ踵寄りに置いてみてください。つま先が軽く浮いてもOKなくらいの気持ちで。
  3. そのまま、ゆっくり前後に重心を揺らす。踵 → 足裏全体 → つま先 → 足裏全体 → 踵…
  4. 「踵に乗ったとき、背筋が勝手に伸びる位置」を探します。そこがあなたの正しい立位。
MINI CHECK

踵に乗った状態で、力を抜いてみてください。それでも立っていられれば、抗重力筋が働いている証拠。グラッと崩れたり疲れを感じる方は、まだ太ももや腰で立っています。

多くの方が、こう感じます

  • 踵に乗ると、頭が自然と上に伸びる
  • 太ももの前の緊張が抜けている
  • 「立つ」ってこんなに楽だったのか、と驚く
  • 歩き始めの一歩が、軽く感じる
— こんな方がいらっしゃいました —

70代男性、「立っているだけで10分で疲れる」と来院。見ると、完全につま先立ち気味で、太ももがパンパンに張っていました。踵に乗る感覚を取り戻すだけで、30分立っていられるように。「疲れ」は筋力の問題ではなく、立ち方の問題だったのです。

明日へ

立位が整ったら、いよいよ「動き」。
明日のテーマは、歩行の本質に触れます。